【S21 最終138位レート2016】イルカマン&ネクロズマ軸【ポケモンSV】


 【最終結果】

 【構築経緯】
 S21でSV自己最高順位となる138位をマークすることができたので構築公開します。
 伝説環境においても自分が使用したい相棒枠を据え、一定レベルで戦えると感じてもらえたら幸いです。ランクマに溢れかえっている個性がない構築にあまり魅力を感じないため、色を出した上で勝ちを積み上げることに焦点を当てています。
 イルカマンはプレイング次第で化けるポケモンであり、ネクロズマはビジュアルが好みでこの2体を構築に組み込むことがスタート。環境に刺さっている個体から軸を組むことが一般的とされていますが、自分が使いたい軸ポケモンを決めた上で環境に刺さっている型や構築の中身を熟考していくという流れで構築を考えました。
 

 【構築】

【個体紹介】

イルカマン@パンチグローブ

性格:意地っ張り

特性:マイティチェンジ

テラス:水

201(204)-233(252)-119(12)-x-108(4)-125(36)

ビルドアップ/挑発/ジェットパンチ/ドレインパンチ

 

調整意図

S:準速ガッサ+3(ガッサ抜きラオスなど意識)、-1意地パオ抜き
A:+1水テラスジェットパンチが無振り黒バド93.7%で一発。

色違い3XL個体。主に白バド、毒菱構築に先発選出。白バドはビルドで起点し、電テラバーストもドレインパンチと合わせて受けきり後続まで貫く。ハリーマン、ハリーセン、ドオーの毒菱展開には初手ナイーブフォルムで挑発し、裏に引く。オオニューラの毒菱展開には出さない。
ディンルーの地均し、サケシの電磁波でパオのSを落とし、上からビルド積めるようSライン設定。

日食ネクロズマ@食べ残し

性格:陽気

特性:プリズムアーマー

テラス:地面

201(228)-183(44)-148(4)-x-130(4)-138(228)

龍の舞/身代わり/フォトンゲイザー/地震

 

調整意図

S:+1で136属抜き
A:+1地震でステロ込みH振りミライドンを87.5%で一発。+1地テラ地震で抜群テラス(炎、鋼、電)のコライドン確定1発。+1フォトンゲイザーHB特化ヘイラッシャ高乱数3発
B:オオニューラの特化インファイトを食べ残し込み高乱数2耐え(11.3%)。A特化鉢巻水テラスラオスの水流連打9.7%で耐え

黒バドを除く伝説にある程度対応できる型とし、ヘイラッシャ、ラウドボーン、ドオーの特性天然に詰まされない。サケシの起点づくりから1積みで後続まで一掃。A+1のネクロに対し、ほぼ全てのコライドンが抜群テラスを切ってくるので地テラ地震をぶち込みます。それまでにフォトンゲイザーを見せ地震を隠すのがポイントです。ミライドンに地テラ切るのは最終手段。ミライ軸にはウルガモスでテラス切るのが基本線。

 

トドロクツキ@ブーストエナジー

性格:意地っ張り

特性:古代活性

テラス:飛行

205(196)-185(76)-103(92)-x-122(4)-157(140)

龍の舞/挑発/叩き落とす/アクロバット

 

調整意図

S:最速90族抜き。+2でブーストツツミ抜き
A:ブースト飛テラアクロでヘイラッシャ高乱数(91.6%)3発。ステロ込み+1ブースト飛テラアクロでH振りムゲンダイナ(37.5%)で一発。
D:ミライドンのエレキフィールド下イマズマドライブ2耐え。黒バドのアスビ高乱数3耐え(7.5%)。黒バド+1アスビ高乱数2耐え(11.3%)。
B:鉢巻カイリューの神速高乱数2耐え。

身代わりの枠を挑発に変更。環境に増えたステロ、撒菱ディンルーとグライオンを挑発飛テラで起点にする。ほぼ全ての構築に選出。

 

 

ウルガモス厚底ブーツ

性格:臆病

特性:炎の体

テラス:草

191(244)-x-112(212)-156(4)-126(4)-138(44)

蝶の舞/朝の陽ざし/炎の舞/ギガドレイン

 

調整意図

S:+1で136族抜き
HB:残り

主にミライドン構築に選出。草テラスで起点とし、ステロと合わせて後続まで一掃。ザシアン構築にも選出する。+1ウルガモスの前でザシアンは水、地テラと草抜群テラスを切ってくる場合が多く草テラギガドレインをぶち込む。テラバーストが飛んでこなくとも、接触技を打ってくるので炎の体で火傷好機を狙える。カイオーガ軸や水ラオスにも強い。

サケブシッポ@メンタルハーブ

性格:臆病

特性:古代活性

テラス:水

221(244)-x-128(68)-86(4)-143(60)-162(132)

ステルスロック/電磁波/マジカルシャイン/アンコール

 

調整意図

S:最速グライオン抜き
B:意地パオつらら高乱数2耐え(3.2%)、陽気コライドン炎テラフレアドライブ37.5%耐え
D:ミライドン電テラエレキフィールド下イナズマドライブ高乱数耐え(6.2%)、C振りハバタクカミの状態異常祟り目高乱数耐え(18.7%)

イルカマンの引き先だが、今期は先発起用がメイン。
コライドンとの初手対面が多く、古代活性発動により上から電磁波を撒ける。鉢巻炎フレドラなら落ちるが、反動でかなり削れるのでネクロ、トドツキの範囲内。スカーフなら大体耐えるので後続の起点。
初手パオ対面で電テラで電磁波を透かすと予見した場合はアンコールから入る。パオが襷型なら2耐えするのでステロ撒いて後続起点、珠なら2発で落とされるが後続で起点。剣舞ならマジシャで削った後に引いて流す。

ディンルー@お盆の実

性格:腕白

特性:災いの器

テラス:毒

259(228)-x-131(4)-160(4)-x-132(252)-68(20)

ステルスロック/吹き飛ばし/地均し/カタストロフィ

 

調整意図

S:カバルドン抜き、ミラー意識
B:陽気パオつらら高乱数2耐え(1.5%)
D:特化ミライドン抜群テラバ高乱数2耐え(9.3%)

ミライドンにテラスを吐かせ、黒バトを初手から展開させない枠。パオと対面した際に最低限、後続の起点となる地均しを採用。他にもSダウンが生きる場面が多かった。

 

【選出】

 マッチングの噛み合い次第を言われる今期において全ての構築に大きく不利を取らないバランスを重視した構築としたため、相手の伝説や一部の一般ポケに対し一貫して同じ選出をするように心がけた。機械的な選出と技選択を繰り返すことで自身の選択肢を簡潔化させプレミを減らし、勝率を一定にさせる狙いがある。一例としてはコライドン構築に対しては100%でサケブシッポ、トドロクツキ、ネクロズマの選出となる(勝率は他の伝説を比較しかなり高め)。
 これだけ選出をシンプルにするとかなりのサンプル数となり、相手のどの技が飛んでくるかも容易に予想することができる。相手の6体を吟味せずとも、主要な数体でこちらの選出を判断し、またその選出を通せる一貫性のある構築を組むよう意識した。

★コライドン軸(サケブシッポ、トドロクツキ、ネクロズマ)
サケシで先発のハバカミ、コライなどを起点としネクロ、トドツキで全抜き。ステロ撒いてトドツキ2舞でほぼ勝利確定。

★ミライドン(ディンルー、ネクロズマウルガモスorトドロクツキ)
ディンルーでミライドンのステラを吐かせ、ネクロ、ウルガモスで起点。ラウドボーンがいる場合はトドロクツキ。それ以外はほぼウルガモスを選出。

★黒バド(ディンルー、トドロクツキ→ネクロズマorウルガモス)
トドツキで1舞し、全抜き体制を狙う。伝説の相性上、最も勝率が低く5割維持を意識。

★白バド(イルカマン、サケブシッポ、ネクロズマ)

リザードランスをアンコールし、イルカとネクロで起点。宿木バドはネクロの身代わりで完封。

★ザシアン(ディンルー、ウルガモスネクロズマ)
ザシアン初手対面で吹き飛ばし。ディンルーはじゃれつくかインファイトでダメージ負うが流して後続からくる鉢巻カイリュー、赫月ガチグマなどを起点にする。

★テラパゴス(サケブシッポ、トドロクツキ、ネクロズマ)
サケシ起点づくりからトドロクツキ、ネクロズマで全抜き体制整える。

カイオーガ(サケブシッポ→トドロクツキ、ネクロズマorウルガモス)
スカーフ水テラ潮吹きでサケブシッポはワンパンされるが、トドツキでスカーフを叩き、ウルガモスネクロズマで全抜き。

★ホウオウ(サケブシッポ、トドロクツキ、ネクロズマ)(イルカマン、サケブシッポ→ネクロズマ)
厚底ブーツ以外ならサケシがステロ撒く前にテラス切ってくる。地テラならネクロの地震が一貫する。聖炎を連打されてもイルカマンでビルド連打し、起点。聖炎の火傷次第。
★ムゲンダイナ(サケブシッポ、トドロクツキ、ネクロズマorウルガモス)
眼鏡か毒展開かを見極める。後続によくいるメタモンを意識してトドロクツキ、ネクロズマウルガモスは1積みまで。

 

以上のように一部の一般ポケにかかわらず、相手の伝説に合わせ選出を固定化。アンコール、身代わり、挑発という変化技はそれだけ一貫性が高いとも言える。今期はイルカマンの選出率が減少したが、高順位で勝率が安定し中盤から2桁帯-3桁前半帯で多くの強者とマッチすることができた。

【重い構築など】
 黒バドはスカーフ、眼鏡、襷、アンコ型、壁展開など豊富な型に対応しきれないことが多く、苦戦。ディンルーに初手水ラオスを合わせられると仕事できずに特に厳しくなる。鉄壁ボディプレキョジオーンは潔く降参。鈍いラッシャがシーズン中盤に当たることが多く降参しまくったが、終盤にはほぼ当たらずだった。

 

【最後に】
 自分がランクマッチで意識するのは①構築の成熟度②いかにミスを減らせるか、です。①構築の成熟度というのは簡単に言うと汎用性の高い構築です。毒菱に勝てない、この伝説は無理という選出段階や初手対面で勝率を大きく落とすことのない構築づくりを意識します。試合を終盤に運ぶ勝機をつかみやすくなり、相手のミスも誘えます。さらににプレイングの反省もしやすくなります。
 ②は最も意識しています。数100戦をこなす上でミスは避けられないこのゲーム。そのミスを減らすために最初から自らの選択肢も減らすことが重要だと考えました。集中力にも波があるので【機械的な選出】【一貫したプレイング】をすることでそもそもミスを選択する可能性を減少させます。今期は各伝説に対する選出を一貫させ、慣れ親しんだ並びを使うことで【見えない選出ミス、技選択ミス】を大幅に減らしたのではないかと考えます。だが、これだけ意識してもミスをしてしまうのがランクマッチ。よく言われる構築の精度とプレイングの上手さの2点を自分なりに解釈し、反映させたのが今期の結果と構築です。